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85.温泉その2

会計を済ませるとすぐさま服を脱ぎ、「あつ湯」なるものに浸かることにした。困ったことにまったく暖まらない。逆に寒くて鼻水まで出てくる始末である。ますますブルーになったものの、幸いハッピーランドは自慢の「本格北欧風ドライサウナ」を擁している。次の一手はまだ残っている計算である。

恥ずかしながら、実はこの年になるまでサウナというものを経験したことがなく、何が本格北欧風なのかとんとわからない。私のサウナ像はといえば、水島漫画で球児が酒を抜くときに使用するアレくらいである。そもそも酒浸りの高校生自体いかがなものかとは思うが、とにかく蒸気で意識が遠のくようなモワーっとしたイメージだ。 しかしハッピーランドのサウナはその逆で、乾燥しきっており、しかも熱い。これは単なる火あぶりといってもよい。モワーっがあるサウナは、いわゆるスチームサウナ(蒸し風呂)と呼ばれる別種のものだと悟った。北欧風ドライサウナとは、要するに灼熱に身をさらすと汗が出る、という至極原始的な仕組みである。

温度は100度強に設定されているらしく、濡れた髪の毛も一瞬にして乾ききった。そして、ついに待ちに待った大量の汗がおでましである。周囲に座っているオヤジたちも、みな黙したまま恍惚とした表情だ。

なぜか長針のない時計が置いてあったが、これでサウナから出る頃合いを見てくれということであろうか。なぜ普通の時計じゃダメなのかと首をかしげたが、この過酷な環境下では時計も正確さを失うということであろう。ということは、やはり短針も正確ではないのであるが、まあ「サウナ時間」ということで多少の誤差は免罪されているのであろう.......続く(2004.02.10記)

但し書きによると、サウナに6〜7分入った後は冷水浴するのが「本格」らしい。本場フィンランドでは凍った湖面に穴を開け、そのままダイブするという話である。欧州人はもともと水温6〜9℃でも平気な顔で水浴する連中だから無視するとして、われわれ日本人は20℃くらいで十分であろう。結局その20℃でも10秒ともたず、軟弱ながら「あつ湯」に入り直した。そしてまたサウナという繰り返しである。

照明を落とした大部屋に布団が多数しいてあったので、仮眠をとることにした。なぜだかわからないが、涙が止まらない。ここ一年ほど、いろんなことに息をつめて、我慢してきたせいであろうか。これも浄我(カタルシス)のひとつかもしれぬ。やはり気負っていたのだなと実感した。

こうして人生初のサウナ体験は成功裡のうちに幕を閉じた。午前9時〜12時なら入泉料が半額になることをチェックしつつ、爽快な気分で門を後にした。もちろん、風邪も一足飛びに快方へ向かったことはいうまでもないであろう。(2004.02.13記)

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