手足の痺れがとれず、「ヨシコクリニック」の高木嘉子先生のところに行く。
実業之日本社刊「東洋医学の名医134人」を読み、はじめて先生のことを知った。三鷹の方だと知り、ぜひお会いしたいと考えていたところだった。ヨシコ先生は「冷え症」の大家であり、数冊の著書も上梓されているほか、ちかごろはネット上でもご意見番として活躍されている。
東洋医学では、「冷え」を万病の源として古来から重視してきた。近年になって、白血球の活性化と体温の関係がやっと免疫学的に証明されたことにより、漢方医が表舞台にのぼることが多くなっているようだ。
実物のヨシコ先生は、とにかく茶目っ気たっぷりで面白い方だった。ますば問診から。
「お仕事は?」
「はあ、コンピュータを使った仕事です」
「やっぱり〜顔に書いてありますよ〜 "私は冷え性です"ってね。ヒャヒャヒャ! ハイそこに横になってハラ出して〜」
「ここ痛い? ほら、やっぱり〜」
「ここは? やっぱり〜」
と、始終やっぱりだらけである。その後は、重ね着の極意について御指南たまわった。コツは、「頭寒足熱」。つまり、下を暖かくすれば、冬でも上は2枚くらいでよいということ。「半身浴」の着衣版というところか。
「ホラ、見なさい。まず裏地付きのズボンとモモヒキと、レッグウォーマーと靴下でしょ、4枚くらい重ねなきゃダメよあなた!」と、ご自身のズボンを裏返してみせる。
「あなたはホラ! 足首は秋だけど、フトモモが夏! これじゃダメ!」と、ジーパン一枚のフトモモをパンパンはたかれた。
実は、これこれの難病にかかっているのですが...と持ちかけたら、
「私にいわせれば、そんなの春までに治ってるわよ〜。杏林大学のお医者さんだって"あれ、治ってますね?"とかいって驚くわよきっと! ヒャヒャヒャ!」
と力強いお言葉であった。「西洋医学からの落ちこぼれ症候群患者を治療するのが、わたしの医療なの」という言葉どおりの方である。
西洋医学の先生は、おおむね症状や患部だけを見ている。人間全体を見ていない。病状の説明にしても、患者の心理状態などお構いなしで、言いたいことを言いっぱなしで、有無をいわせずハイサヨナラという感じだ。杏林大学に行くたびに感じていた不快感は、まさにそれであった。骨折とか怪我とかいった、外科的な治療はそれでもいいだろう。しかし人間はやはり人間であり、患部ではない。漢方医と話していると、人間として扱われていることに言いしれぬ安心を感じる。
待合室の白版には「12月のおしゃべり」として、「笑い」というテーマが掲げられていた。
その後、桜林薬局で漢方薬を処方してもらう。参考までに袋の中身は。。。
の三種類。朝昼晩2週間ぶんでたった1200円。薬局で買うよりはるかに安くすんだ。やはり保険適用はありがたい。
西洋医学では根治が難しいとされる喘息やアレルギー、アトピーで長年苦しい思いをしている方は、ご近所のお医者さん情報で検索し、ぜひ漢方医という人間を体験してみてほしい。
次回は、ルーマニアの幼児エイズ患者を生薬で治療し、多くの幼い命を救った(医)長白会 タニクリニックの谷美智士先生をお訪ねし、お話を伺いたいと思っています。





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