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時計の比喩

現代人はみな多忙である。それもただ忙しいというだけでなく、忙しいことこそがその人の存在価値を支えているのだという多忙信仰が強固に存在する。「あなたはいつもお忙しい」というのは一種のほめ言葉として通用し、多忙と有能とはほとんど同一であるとさえ考えられている。逆に言えばヒマな人は無能であり、社会の役にたたない存在であるという認識が依然として根強い。そうした状況では余暇の権利意識は育たず、余暇は労働に従属して、余暇それ自身の価値が顧みられることもない。

余暇の本質は、その自由と主体性にこそあるというべきである。誰にも妨げられない、誰の介入をも拒否しうる自分の時間、自らの個性を元にいかようにも染めあげられる自由裁量の時間であることが余暇の価値である。余暇とは自分が主人公であることを実感できる貴重なひとときなのである。その意味では「自由時間」という用語のほうがふさわしい。

ある哲学者は述べている。「自由時間は無時間ではなく、広域にわたる強制力を持つ時計の比喩から解放された私たちは、各自の好みの時間の比喩を採用し、好みの秩序の中に生きることになる。日曜日を、私たちは、太陽の秩序のもとにすごしてもいいし、眠気の秩序に従ってもいい」(佐藤信夫『レトリックの記号論』より)。ここで「時計の比喩」といわれているのは近代社会の秩序ということである。秩序の象徴としての時計をとめて、各人の固有の時間に戻ることが「余暇の主体性」を得るということであり、レジャー・カウンセリングの究極の目標である。

薗田碩哉著『余暇学への招待』P141 遊戯社 1999.6.1

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