司会者:まず最初は、アラン・ケイに発表していただきたいと思う。アラン、七分以内でお願いしたい。
ケイ:七分いただいたので七点お話しする。まず最初は、ここで話をするのにメディアを使っていないのは変だということだ。焚き火を囲んで座り、話言葉だけを使った紀元前一万年前と基本的に同じである。もしこれで目的が達成されるなら、別のテーマで会議を持った方がよいということだ。大学でよくある、「さあこれから幻覚剤について勉強します。あ、いいえ、神様、本物は使いません」ということである。
第二点は、過去二五年間、主として子どもを対象にして仕事をしてきて、テクノロジーが教育にとってさほど役にたたないことがわかったということだ。教室にピアノを置いても音楽家を育てることにはならない。音楽はピアノの中にあるわけではない。ピアノは、せいぜい人の中にある音楽的感性を助長するものであるにすぎない。テクノロジーを人間に適用する場合非常に気をつける必要がある。
とはいえ、「76本のトロンボーン」のように楽器というものは輝き、魅力となりうるものである。その魅力を生かすようにしなければならない。それを可能とするための学習カリキュラムがあってはじめて可能となる。テクノロジーを使う必要はない。学生の体と心に働きかけ、あたかも特殊なメディアが存在するようにカリキュラムを構成しなければいけない。そうしたカリキュラムがか完成してはじめて、テクノロジーは学生の行為を拡大するために使うことができる。
音楽は実に適例と言える。ピアノは、弾くときいろいろなことをあきらめなければならない代わり、肉声ではできない複数音を同時に出すことを可能とする。ピアノは楽器の中でも非常に単純な部類に属しているので、その演奏には熟練を要する。
(出典忘れ)





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