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ダマヤンティー号

昨日の朝、先生が外来に出勤する前に点滴を抜いていってくれました。あいかわらず抜糸は痛いけど、先生は処置がうまいのでほんの1分程度の我慢です。これで看護師さんにいちいち消毒とか処置してもらわなくてもお風呂に入ったり外出できる。

皮膚炎もおさまって全身の痒みがなくなった。口内炎もまだひどいが前ほどじゃない。熱も36度代で安定し、ロキソニンのお世話にならなくても良くなった。やはり膀胱炎でGVHDが誘発され、さまざまな炎症が体中でおこっていたんだろう。肺にこなくてよかった。

というわけで外出にもはずみがつき、天気のよい日はなるべく歩くようにしています。行き先はあいかわらずゲオ、ブックオフ、びっくりドンキー、パン屋さんだけど(それしかないから)。それでも終日クソ暑い病室で鬱屈としているよりは心も晴れ晴れで顔つきも変わる。心に余裕がでてくると「ドンキーナ」と「ドンキーノ」との差異について考えたりできる。

miniroku_km201.pngより歩きにはずみをつけるため、こないだ姉にたのんで自宅から愛機「ダマヤンティー号」(歩行車のこと)を取り寄せた。正確には「ダマヤンティー2号」なんですけど、インド関係の師匠より「それはまずいだろ」というツッコミが入りまして。

ちなみに1号は昨年末、私がついに立つことできるようになった歴史的瞬間を見届けると、2号に全てを託し介護ケアセンターに引き取られていきました。ありがとう1号よ。

何人かの方はすでに絵はがきでこのダマヤンティー号の全貌をご存じかと思いますが、これはほんとうに優れもので、いまこうしてまがりなりにも歩けるようになったのは、真実にこいつのおかげ。

ブレーキ・収納バッグ付だし、ブックオフやゲオでは今度はイス代わりとして棚のまえに陣取りじっくり探書する「ひとりジュンク堂」モードに早変わり。そして座ったまま棚移動というテクニックもちかごろマスターした。

他の客の通行をさまたげつつゲオ内をあいうえお順にダマヤンティーが移動していくさまは、お店側にとってかなり鬱陶しいだろう。でもここらへん私はずうずうしくたくましくなった。

でもこんなときに突然襲ってくるのが「尿意」でして、たまにトイレが間に合わず失禁します。だから尿よりパットは絶対かかせない。

膀胱炎とかで尿に1カ月ほど管を入れると、何の尿意もなくてもどんどん流れてくれるので、管を抜いて日が浅いころは「オシッコが出そうだ」という感覚がもどらず、貯める力も衰えているのです。

棚の前でブルブルし、また棚移動開始。

尿とりパットはおしっこ2回分が限度なので、道中どこかで交換しないといけない。尿を吸すうと重くて股間が下がってくるので脱腸みたいでみっともない。

だから新しいお店に入ると真っ先にトイレの位置を確認です。でもゲオとかブックオフは店のいちばん奥にあるし、しかも店員に声がけしないといけない。なかも汚くてこれなら失禁したほうがいいやと思うこともしばしです。

こないだNHKの「こだわりライフヨーロッパ」でロンドンで暮らす専業主夫の子育てぶりを紹介していましたが、おかしかったのは彼らは小さい子どもを連れて外出するときの必需品を詰め込んだリュックを「サヴァイバル・バック」と話していたこと。なかにはオムツ、おまるとかが収まっていて、彼らの切実さが伝わってきた。

はじめての外出時はそんな備えをまったくしてなかったので、ブックオフではトイレにゴミ箱がなく、汚れたパットをどうするかで焦りました。けっきょくお店からポリ袋をもらって持ち帰りましたが、なんでも体験してみないとわからないもんだ。

いまはちゃんとパンツの予備、除菌ティッシュ、手袋、ポリ袋、尿とりパット4つなどカバンに常備しています。でもズボンまで濡らしてしまったときはあきらめて帰ります。

外を歩いていてよく思うのは、バリアフリーなんてまだ夢のまた夢かもということ。
たとえばゲオは、入口が階段状になっていて、歩行車を何度ももちあげるしかありません。スロープでもあればいいんだが、店員さんにたずねても「申し訳ございません」しか帰ってこない。この段差というものが車椅子や歩行車にとって最大の難関です。

生協のエスカレーターはそもそも歩行車ぶんの幅がないので乗れません。

でもいちばんキツイのは病院の入口までのゆるい坂道でして、病院自体がこれでどーすんだ!と思ってしまう。

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