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Handheld PCの時代

ポメラニアンのなかには、前科者も多いのではないか。このような小さいマシンを体験した過去があるからこそ即効で響いたのではないだろうか。

思い出すのは、十年ほどまえ店頭をにぎわしていたモバイルギア(NEC)やペルソナ(日立)といったいわゆる「Windows CE」機である。ちょうどインターネットが大衆化しはじめた時代と重なり、安価でもあるということでずいぶんと売れていた。

telios01.jpgぼくが買ったのはシャープの「Telios HC-AJ2」である。デザインにすっかり心奪われてしまったからだ。DELLのAdamoとまではいわないが、均整のとれた比率はいまでもじゅうぶんに美しい。

このマシンはほんとうによく使った。ワードやエクセルがコンマ数秒で起動するし、ATOKだから日本語にも強い。ネットもメールもできるしバッテリーも8時間はいける。800gしかないのでバックパックに入れて自転車に乗っても肩がこらない。

osakaフォントをインストールして、アイコンもレジストリをいじってMac風に改造した。吉祥寺「ドナテロウズ」や三鷹「Little Star Restaurant」でエスプレッソをすすりつつ、図書館から借りてきてた書物をなでたり、めくったりしながらTeliosに抜き書きしていたころを懐かしくおもう。


telios04.jpg入院中はコイツで青空文庫をよく読んだ。点滴をつけた病身にMacは重すぎるからだ。眠れない夜には、消灯後の暗がりのなかで正岡子規の「墨汁一滴」や「病床些事」をよく読んだ。「枕頭のPC」という言葉があるならば、Teliosにこそ献げられてしかるべきものだ。

しかし液晶の寿命とともに蜜月も終わった。タッチパネル式の後継機「VJ2C」をヤフオクで購入したが、キーピッチが小さすぎて実用にならなかった。

その後、この市場はPocket PCに移行し、小型化がすすむなかで、フルピッチのキーボードでぞんぶんに物書きしたいという向きにはミニノートしか行き場がなくなってしまった。じゅうらいWindows CEが受けとめてくれた需要は、置いてけぼりにされてしまったのだ。

それがポメラの爆発的ヒットの一要因だといっては大げさであるが、「CEマシンよもう一度」という需要の着地点のひとつになったのは事実であろう。

願わくば、ポメラの登場によってこの市場がさらに激化し、各社こぞって参入するような事態になってほしい。

かつて家電メーカーがデジカメ市場に参入したように、文具メーカーがPC市場に殴りこみしたってよいではないか。

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