私が中学の二年生の頃、寺町の小さい花屋に洋画が五、六枚かざられていて、私は子供心にも、その画に少し感心しました。そのうちの一枚を、二円で買いました。この画はいまにきっと高くなります、と生意気な事を言って、豊田の「おどさ」にあげました。おどさは笑っていました。あの画は、今も豊田様のお家に、あると思います。いまでは百円でも安すぎるでしょう。棟方志功氏の、初期の傑作でした。
棟方志功氏の姿は、東京で時折、見かけますが、あんまり颯爽(さっそう)と歩いているので、私はいつでも知らぬ振りをしています。けれども、あの頃の志功氏の画は、なかなか佳かったと思っています。もう、二十年ちかく昔の話になりました。豊田様のお家の、あの画が、もっと、うんと、高くなってくれたらいいと思って居ります。(太宰治『青森』青空文庫)
彫る/棟方志功
松岡正剛の千夜千冊「板極道」
棟方志功記念館
私の曲もいまにきっと高くなることでしょう。
Posted by: 大陸先生 at July 23, 2008 9:30 PM私の曲もいまにきっと高くなることでしょう。
Posted by: 大陸先生 at July 23, 2008 9:31 PMうんと、高くなってくれたらいいと思って居ります。
Posted by: narajin at July 23, 2008 9:55 PM