NHK 宗教の時間「本当の自分」抜き書き2

August 30, 2008

恐山院代...南直哉 【きき手】金光 寿郎

--ある若い青年が、あるグループに入って、彼は「生きがいを見つけた」と思っているようですけれども、実はその顔はですねぇ、仮面みたいな顔で、思いこみの方がけっこういますね。

そうなんです。共通するのは「自分探し」をするような人というのは、ものすごく真面目な人がいるわけですよ。そういう真面目な人が、ある価値観念に出会ってそれに強くコミットするとですねえ、みんな似たような顔になるんですよねぇ(笑)。

その顔っていうのは、まず表情が非常に乏しいです。にこやかなんですけれども、自然な笑顔でなくて、何かを貼り付けたような笑い方をする。何か演技をしているか、笑わされているような感じなんです、なぜそうなるかというと、自分が選択したはずの価値に飲まれてしまって、それに従属しているからだろうと思うんです。

さまざまな思想や宗教が世の中にあるわけで、それがある人の生き方に大きな利益をもたらしたり、大きな安心をもたらして、充実をもたらすことは確かだと思うんですが、やはりその人の生が豊かにならんといかんと思うんですよ。あるいは、その人の人生が、生き易くならんといかんと思うんです。一番大事なのは、その教えなり思想を受け入れたがゆえに、その人を巡る縁が豊かになるのか、ならないのかっていうことが大事だと思うんです。

なぜかっていえば、仏教では人の存在っていうのは「縁」ですから、人との関係がその人をつくっていくとするならば、ある教えや思想がその人の人間関係を貧しくしてはいけない。

その人がある思想や信仰を信奉することで、必ずしもその思想とは関係ない人たちも、その人とつきあって、いいなあと思わんといかんと思うんですね。

Posted by nara at August 30, 2008 10:11 AM | トラックバック
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