1979年当時、EGGのサウンドを評論家の方々がどのように受け取り、何を予見したのか、それはいま現実となったのかどうか、資料としての意義もふくめて抜き書きしておきたいとおもいます。
ユーロピアン・ロックの新しい展開--仲邨杳一さん
注目すべきレーベルが日本でも紹介されることになった。"The Most Progressive European Music Experience"をキャッチフレーズにするEGGがそれである。...
ぼくは、このカタログを見たとき、イギリスのヴァージン・レーベルを連想してしようがなかった。つまりこれはフレンチ・ロックという狭いカテゴリーだけのためのものではなく、そのキャッチフレーズにもあるとおり、ヨーロッパの最もプログレッシヴな音楽をトータルに紹介するという崇高な理念の元に出発したレーベルなのだ。本家ともいえるヴァージンは、結局経営上の問題から、創設当初のような実験的なグループやアーティストたちは次々と切り落とし...
その意味で、今日までとかく陽が当たらなかったフランスの、それも真にプログレッシヴなロック・ミュージシャンを中心に、ユーロ・ロックを意欲的に紹介していこうとするEGGは、これからの活動が実に期待できるレーベルなのである。(イグナチオ・ライナーより 1979)
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