White Eagle
1982年発表。前作「Exit」でやり尽くしたか、ここあたりからテンションが降下しはじめる。フローゼの継続的なソロ活動、意欲的なライブ活動、膨大な数にのぼるサウンド・トラック制作により習得したものを、各自持ち寄って集成する、もしくは新機材の可能性を錬金術的な密室作業により追求し、その成果の発表というのでもなく、スタジオワークならではの凝った音造がのぞめない。果てしなく続く機材との格闘に疲れが見えたのか。
と、つい辛口がすぎてしまったが、裏を返すとポップ・テイストがただよう聴きやすい曲想ということもできる。タイトル曲「ホワイト・イーグル」はたった4分半という短さだが、決して饒舌にならぬ素っ気なさが逆にリスナーの夢想を掻き立て、無限の時間を供給している。ドイツで放映された人気テレビアクションシリーズである
「Tatort: Das Mädchen auf der Treppe」にも採用され、彼らにとって初のヒットシングルとなった。
A1の「Mojave Plan」(モハビ砂漠保護計画の意か?)は当時ミュンヘン・フィルハーモニー・オーケストラが演奏したと伝えられている。弦とパーカッションに一体どのようなアレンジがなされたのか、ぜひ聴いてみたいところだ。(You Tubeで発見)
B1の「Midnight In Tula」はアップダウンの激しい派手めの曲。昔のファンならば耳を覆いたくなるようなノリノリ・イケイケ・サウンドながら、音色は硬派なままのでそのギャップが面白い。仏頂面してタップ・ダンスを踊っている感じだ。
LPではB2にあたる「Convention of The 24」は、エドガー・フローゼのソロ「Pinnacles」を彷彿とさせる彼独特の不思議なリズム感をもった曲。
以降のタンジェリンはシンプルで短い曲に冴えをみせ、ダンサブルでさえあるが、これが従来のファン離れを引き起こした要因かとも思う。
「Mojave Plan」でのうねるようなソロはギターなのかシンセなのかいまのわたしの耳ではよくわからない。ジャケットの下の方に映ってるちいさな肌色の物体は帽子?それとも.....?
あ、ほんとだ。
なんだろ、これ。
ジェローム?
ジェロームって画家じゃなかったっけ?
「Tyger」もそのあと聴いたのですが、ボーカルが入ってたんですね。いままで何を聴いてたんだと言われそうですが。自分にとって新たな再発見があってちょっとしたタンジェリンドリーム、マイブームになってます。
レコードのライナーにも書いてあったけどタンジェリンの曲を使ってSFドラマものを自分でも作ってみようかなとふと思いつきました。
フローゼ自身も絵を描いていた時期がたしかあったはずですね。どこかヴィジュアルな印象があるのはそのせいでしょうか。SFドラマ、ぜひ。
あけましておめでとうございます。
ジェロームはフローゼの息子さんでしたね。
昨日TDのDVDの解説読んで気がつきました。しかし、あのDVDは以前購入したVIDEOと同内容でしたね。